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山脇 道夫*; 山口 憲司*; 小野 双葉*; Huang, J.*; 原田 雄平; 日高 昭秀; 杉本 純
JAERI-Tech 2000-015, p.38 - 0, 2000/03
軽水炉のシビアアクシデント時に破損燃料から放出された核分裂生成物(FP)は、その化学形に応じて大きく異なった移行・沈着挙動を示す。これは、その化学形に応じて蒸気圧が大きく変化し、ガス状またはエアロゾル状の形態となるからである。このため、シビアアクシデント時のソースタームを精度良く評価するにあたって、シビアアクシデント条件を模擬した水蒸気や水素を含む高温条件下でのFPの化学形及び蒸気圧を精度良く知る必要がある。CsUOの蒸発挙動をKnudsenセル付き質量分析法により1273から1573Kの範囲でDO/D雰囲気下で調べた。本実験の平均温度である1423Kにおいて、試料のCs(g)分圧は、真空下で1.97Paであり、酸素ポテンシャル測定値は-148.2kJ/molであった。D(g)を導入すると、Cs(g)分圧は徐々に増加し、2.26Paに達した。また、DO(g)+D(g)を導入すると、Cs(g)分圧は1.56Paまで低下した。同様にCsUO,BaUO,SrUoの蒸発挙動を質量分析法により調べた。質量分析法で得られた実験結果は、シビアアクシデント時の環境状態に比べて狭い範囲である。そこで、計算機コードChemsageを用いて、高HO/Hの湿潤条件や低HO/Hの還元条件、2500Kまでの高温条件、1MPaまでの高圧条件などについて計算した。実験結果及び計算結果は、これらの環境条件が化合物の蒸発挙動に強く影響することを示した。本研究成果であるCsUO,CsUO,BaUO,SrUOの蒸気圧の温度依存式は、原研が実施する照射済燃料からのFP放出実験計画(VEGA)の実験結果を評価する際に利用する予定である。
中島 邦久; 荒井 康夫; 鈴木 康文
Journal of Nuclear Materials, 275(3), p.332 - 335, 1999/00
被引用回数:3 パーセンタイル:52.33(Materials Science, Multidisciplinary)クヌーセンセルを組み合わせた四重極型質量分析計を用いてPuNが共存しているNpN上のNp分圧及びPu分圧を1950-2070Kの温度領域で測定した。測定されたNp分圧は、金属Np上のNp分圧よりも明らかに低くなり、以前行ったNpNの高温質量分析測定により示唆された金属相は析出していないと考えられた。一方、測定されたPu分圧は相合蒸発するPuN上のPu分圧とほぼ一致した。NpNの生成自由エネルギーを評価するために必要なセル内の窒素分圧をPuNが相合蒸発しているものと仮定し、測定されたPu分圧から推定した。今回評価されたNpNの生成自由エネルギーは、以前われわれが評価したNpNの生成自由エネルギーとほぼ一致した。また、この値はUNとPuNの生成自由エネルギーと比較し中間的な値を示すことが再確認された。
中島 邦久; 荒井 康夫; 鈴木 康文
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.666 - 669, 1998/00
被引用回数:10 パーセンタイル:57.42(Chemistry, Physical)クヌーセンセルを用いたNp・Pu混合窒化物の高温質量分析を1270-2010Kの温度範囲で行った。観測されたNp分圧は金属Np上のNp分圧と似た温度依存性を示したためメタル相の析出が示唆された。一方、Pu分圧は、高温領域と低温領域で異なる温度依存性を示した。高温領域のPu(g)の挙動では、PuN上のPu分圧と似た温度依存性が観測され、分圧値は大きな組成依存性を示したため、Np・Pu混合窒化物は理想固溶体的ふるまいから大きくずれる可能性のあることが示唆された。Np分圧が測定できなくなる低い温度領域では、Pu分圧は金属Pu上のPu分圧と似た温度依存性を示した。したがって、メタル相のPu濃度が大きく変化していることが示唆された。
中島 邦久; 荒井 康夫; 鈴木 康文
Journal of Nuclear Materials, 247, p.33 - 36, 1997/00
被引用回数:12 パーセンタイル:67.93(Materials Science, Multidisciplinary)アクチノイド-窒化物はTRU消滅炉用燃料の候補の1つに挙げられているが、燃料設計に必要な情報は乏しく、それらの特性理解が望まれている。ここでは、クヌンセンセルと四重極型質量分析計とを組み合わせた実験によってネプツニウム窒化物NpNの蒸発挙動を初めて測定した。その結果、Np分圧の温度依存性は金属Np上のNp分圧の挙動に近いことが解った。したがって、NpNの蒸発挙動ではU金属が析出するUNの場合と同様、金属Npの析出が示唆された。また、今回得られたNp分圧と文献から得られる窒素分圧の外挿値およびNp(g)の生成自由エネルギーから計算されたNpNの生成自由エネルギーは、過去に報告されているUNとPuNの生成自由エネルギーに対してほぼ中間的な値を示すことが解った。
中島 邦久; 荒井 康夫; 鈴木 康文; 山脇 道夫*
Journal of Nuclear Materials, 248, p.233 - 237, 1997/00
被引用回数:4 パーセンタイル:37.13(Materials Science, Multidisciplinary)核分裂生成物を含有するPu化合物の熱力学データは、高温、かつ高温度勾配環境下におかれるMOX燃料のふるまいを予測する上で重要である。ここでは、主要な核分裂生成物の一つであるSrとのペロブスカイト型複合酸化物SrPuOの熱力学データを取得するため、高温質量分析計を用いてその蒸発挙動を調べた。Sr分圧値は白金製クヌーセンセルを用いた場合よりもグラファイト製セルを用いた時の方が高くなることから、SrPuOの蒸発挙動には系内の酸素ポテンシャルが影響すると考えられた。また、SrPuOの自由エネルギー関数を推定し、第3法則処理によるSrPuOの標準生成エンタルピーを導出した。
荒井 康夫; 岩井 孝; 中島 邦久; 鈴木 康文
Proc. of Int. Conf. on Future Nuclear Systems (Global'97), 1, p.664 - 669, 1997/00
一昨年ベルサイユで開催されたGlobal'97以降、原研で進められてきたアクチニド窒化物燃料の実験研究の成果を紹介するものである。燃料特性評価においては、U及びPu以外にNpを含む窒化物固溶体に着目し、それらの熱伝導度の温度依存性及び組成依存性を明らかにするとともに、高温質量分析法を用いて蒸発挙動を測定した。照射挙動解析では、JMTRにおいて燃焼度5.5%FIMAまで照射した燃料ピンの照射後試験結果から、その健全性を明らかにするとともに、FPガス放出やスエリング等について新たな情報を得た。また、乾式再処理への適用の分野では、新規に設置したグローブボックス内の溶融塩電解試験装置を用いて、今後の試験を進める上での基本となる、LiCl-KCl共晶塩中でのPu及びNpの電析挙動を調べた。
前多 厚; 鈴木 康文; 岡本 芳浩; 大道 敏彦
Journal of Alloys and Compounds, 205, p.35 - 38, 1994/00
被引用回数:12 パーセンタイル:66.82(Chemistry, Physical)各種のプルトニウム組成をもつPu-Zr合金のプルトニウム分圧を約1400から1900Kの温度範囲でヌセン法による質量分析により測定した。プルトニウムの活量を評価した結果、Pu-Zr系は理想溶体に近い挙動を示すが、凝縮相では理想状態から僅かに偏ることが認められた。液相状態では理想溶体を仮定し、固相ではG(sol)=4500XX(J/mol)の過剰ギブスエネルギーをもつ規則溶体とすると,実測した固相線及び液相線温度を良く再現できることが判った。
山田 結也*; 藤原 卓真*; 宮原 信哉*; 有田 裕二*; 佐々 敏信; 武井 早憲; 前川 藤夫; 大林 寛生; 中野 敬太
no journal, ,
加速器駆動システム(ADS)では、核破砕中性子ターゲット材および冷却材として鉛ビスマス共晶(LBE)を使用する。陽子ビームによる核破砕反応により、LBE中に様々な放射性核破砕生成物(SP)が生成し、LBEが放射化する。このため、通常運転や事故時の放射線障害の観点から、LBEからカバーガス中などへの核破砕生成物の放出と輸送挙動を把握することが重要である。今回、アルカリ金属元素の中で生成量が多いCs及びRbがLBEから蒸発する挙動を把握するため、Knudsen流出質量分析装置を用いて、それらの蒸発する化学種や蒸気圧を測定した。その結果CsやRbはLBE中から揮発しやすいことがわかった。